数学ができる子は「何が違うのか?」

—『わかる』と『解ける』の間にあるもの

  • 数学を頑張っているのに、なかなか成績が上がらない
  • 同じように勉強しているはずなのに、どうしてこんなに差がつくのだろう?

そんな疑問を感じたことはありませんか?数学は積み重ねの教科です。一度理解しただけで、すぐに問題が解けるようになるわけではありません。大切なのは、日々の学習を通して、理解したことを少しずつ自分の力に変えていくことです。とはいえ、勉強に使える時間は誰にとっても限られています。だからこそ、ただ勉強時間を増やすのではなく、毎日の学習をどのように積み重ねるかが重要なのです。

ここで、少し数学的な例を考えてみましょう。1を100回かけても、答えは1のままです。しかし、1.1を100回かけると、どうなるでしょうか?

 答:およそ13780

最初はたった0.1の差ですが、100回繰り返すと、1万倍以上もの差が生まれます。もちろん、実際の学力がこの数式のように増えていくわけではありません。では、数学では具体的に、何を意識して学習を積み重ねればよいのでしょうか。


 

数学は「暗記」と「理解」のどちらが大切なのか?

「数学は暗記科目である」

「数学は考える力が大切だから、暗記しても意味がない」

このような話を聞いたことがあるかもしれません。では、どちらが正しいのでしょうか。

公式や解法の意味を理解することは大切ですが、理解しただけでは問題が解けるようになるわけではありません。理解した知識を繰り返し使い、必要なときにすぐ取り出せるようにすることも重要です。なぜなら、テストや入試には制限時間があるからです。問題を解くたびに公式を導いたり、解法を一から考えたりしていては、時間が足りなくなってしまいます。つまり、「なぜそうなるのか」を理解することと、「考えなくても自然に使える」まで習熟することの両方が必要なのです。数学では、理解を深めることと、反復によって知識や解法を定着させることを、車の両輪のように大切にしてほしいと思います。

結論:数学には「暗記」も「理解」もどちらも必要です


 

「わかる」とは、どういうことなのか?

【問題1】次の10個の数字を15秒で覚えてください。

11,46,4,7,1,22,16,37,2,29

 

「覚えられましたか?」

 

では、もう一つ試してみましょう。

【問題2】次の10個の数字を15秒で覚えてください。

1,2,4,7,11,16,22,29,37,46

 

問題2の方が覚えやすかった人も多いのではないでしょうか。問題2の数列には規則性があります。隣り合う数が「1、2、3、…」と1ずつ増えており、この規則性に気づけば10個の数字を一つひとつ暗記しなくても順番に再現することができます。つまり『原理を理解すると、覚えたことが再現しやすくなる』のです。だからこそ、数学で「理解する」ためには、「なぜそうなるのか」を、他者あるいは自分自身に説明できる状態にもっていくことが必要になります。

理解=「なぜ?」を自分自身に説明できた状態

公式や解法を覚えることは大切ですが、それだけでなく「なぜその公式が使えるのか?」「なぜその解き方で答えが求められるのか?」を少しだけでも立ち止まって考える時間をつくってください。そのプロセスを経るだけで、記憶の定着が飛躍的に上がるからです。


 

数学は積み重ねの学問

数学が嫌いな人はたくさんいますよね。苦手な人ではなく、嫌いな人ですよ。なぜ、数学は敬遠されるのでしょうか? 私なりに考えられる答えを列挙してみました。

  • センスが求められるから、努力が結果に表れづらい。
  • 暗記では対応できない。
  • つまずくと挽回不能である。
  • 実用性に乏しい。(実際はそんなことないですが…)

こんなところでしょうか。センスが問われるのは否定できませんが、スポーツだって、芸術だって同じですよね。重要なのは3点目、つまずくと挽回するのが難しいということです。その理由は、数学が“積み重ね学習”になっているからなのです。

例えば、「2次方程式」がわからない場合、2次方程式が理解できないのではなく、2次方程式以外でつまずいている可能性があります。断定はできませんが、中3の内容でつまずいたら、場合によっては中1の内容に戻らなければいけないのです。本人に自覚できないところが難しいのですが。


 

「わかる」を「解ける」に変えるために

数学の問題は、大きく分けると「計算だけで解ける問題」と「計算だけでは解けない問題」があります。多くの生徒が苦労するのは、後者の応用問題です。計算問題では、公式や計算方法を理解し、繰り返し練習することで、解けるようになることが多いでしょう。しかし、応用問題では、それだけでは十分ではありません。大切なのは、計算を始める前に「何をどのように考えるか」というプロセスです。例えば、次の三角形の面積を求める問題(対象:中学3年生)を考えてみましょう。

私立難関校では必須の問題ですが、このレベルなら数学が苦手な人でも十分理解できるものです。実際、当塾でもヒントを与えるだけで「答えにたどり着いた」という生徒は多くいます。

三角形の面積は「底辺×高さ÷2」で求められますよね。しかし、この問題では高さがわかりません。そこで、頂点から底辺に垂線を引き、高さを求める方法を考えます。ところが、垂線を引いただけでは、高さは求められません。ここで、わからない長さを文字で表し、三平方の定理を使える形に整理する必要があります。つまり、応用問題では、単に公式を覚えているだけでは不十分なのです。

ここから計算を始めるのが本来のアプローチです。

問題の条件を読み取る → 図や表などで視覚的に整理する → 立式する → 計算する

この一連の思考過程が重要になります。特に私が重視しているのは、問題の条件を視覚的に整理することです。問題文を何度も読むだけでは、数量の関係が見えてこないことがあります。しかし、図を書いたり、わかっている情報を書き込んだりすることで、使える公式や解法が見つかることがあります。数学ができるようになるためには、計算力を高めるだけでなく、「何がわかっていて、何がわからないのか」「どの知識を使えばよいのか」を整理する習慣を身につけることが大切です。そして、問題が解けなかったときには、計算を間違えたのか、立式ができなかったのか、それとも条件を整理できなかったのかを振り返ってほしいと思います。「わかる」を「解ける」に変えるためには、答えだけでなく、答えにたどり着くまでの思考過程を学ぶことが必要なのです。

「うちの子、どこでつまずいているんだろう…」とお悩みの保護者様へ

数学は、ほんの小さなつまずきや「わかったつもり」が、後になって大きな壁になってしまう教科です。だからこそ、本人も気づけない「本当の原因」を早い段階で見つけてあげることが大切です。スマイルスタディでは、1対1の対話を通じて、生徒一人ひとりが「どこで引っかかっているのか」を丁寧に紐解きます。ただ解き方を教えるのではなく、「自分の頭で条件を整理し、わかるを解けるに変える力」を一緒に育てていきませんか?「うちの子に合った勉強の進め方を知りたい」「少しずつ数学に自信をつけてほしい」と思ったら、いつでもお気軽にご相談ください。

 

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